霊０００　－００２チサの死の前後

が、一瞬にして居なくなったのだから、パニックに陥った。　毎日がつらい。　　実は、私は、霊能者というにはおこがましいが、　原始人が持っていたような簡単な霊能力を少しだけ持っていた。

チサの母方の家系には霊能者が出ているということは全く知らなかった。　結婚前の付き合いのころに、そして、結婚してから、チサの霊能力が開花してしまったようだ。　私はそれに気付かなかった。

あとで説明するが、結婚式の夜（いわゆる初夜です）に「霊の嵐」が襲って来た。　それは、私を襲ったのではなく、チサを襲ったらしい。　チサは痙攣して、呼吸もほとんど出来ないような状況だった。

追記：０９年５月２９日　　これは私の判断ミスでした。　この文末に追記します。

のまま行くと、過呼吸で、チサは死んでしまう。　まずは呼吸を正常にしないといけない。　私は、タンクを背負って海に潜るダイバーだから、心肺蘇生法（ＣＰＲ）は出来る。

また、それ以前の過呼吸症への対応も出来る。　それで、チサの呼吸を正常化させることができた。

次には、必死になって４時間くらい、夜が明けるまで、霊の嵐からチサを守った。　霊感を３０年以上封印していた私にとっては、死ぬような思いだった。　チサはほとんど覚えていない。　それで良い。

私は、生まれてからずっと「変わっている」とか「変人」と言われ続けました。　たぶん、それは、私の霊感が原因だと思います。

沖縄では、霊感や能力は普通だし、本当の霊能者もいる。　生活のどこにでも霊が関係する。　だから、霊の話や行為をしても、キチガイとも危険人物とも言われない。　ようやく自分が生きれる社会に出会った思いだ。

（注）　「霊感」は霊を受身で感じる能力で、インスピレーションとか第六感も含まれる。　「霊能力」は霊に対して主体的に働きかける能力で、霊と会話する、自分の霊が宇宙を旅する、自分の前世を探し出す、といった色々な能力がある。

「霊」は文明社会では、ほとんど認められていない。　自分が霊感とか霊能力を持っていると感じている人も少ない。

テレビなどの霊能力番組を見て、霊能力はインチキだと感じている人も多い。　偽物の霊能力や霊能者が、霊の正しい理解を妨げているのです。

これから、ほぼ２カ月にわたって、私が修行している霊能力の開発を観察しください。　「単なる肉体的・精神的に苦しい修行」を積むのではなく、学者らしく、文献を利用しながら、理論的・論理的に修行している状況を説明します。　読者の多くの方が、自分では気付いていない霊能力も身につけられるよう、分かりやすく説明します。

「霊」に関して関心のない方や、「霊」を気持ち悪いと思っていられる方は、メールマガジンを停止してください。　停止の方法は、受信拒否です。　「アキのメールマガジン」発信専用のメールアドレスを受信拒否してください。　このシリーズが終わった時には、私の公式メールアドレスから、そのむねのメールをお送りします。　

追記

私の霊能力がかなり高まってきてから、その時の状況を考え直してみた。　あれは私の勘違いだった。　霊が襲ってきたのではない。　

チサは前世の霊界では、王族とか皇族のような、かなりえらい家系に属していたようだ。　チサに仕えている霊が、結婚のお祝いの挨拶に来てくれたのだ。　でも、チサは人間界に来てからは霊界のことは完全に忘れきっている。　すごくびっくりしただけだったようだ。　だから、その後は、チサが他界するまでは、霊の嵐は来なかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

霊０００－２　「霊シリーズ」　開始（２）

０８．１２．０８．

このシリーズの概要を最初にお伝えします。

０　チサと知り合って、結婚して、本当に幸せだった

チサは味覚と記憶力がすごい。　これまで、逆境に耐えて、ひたすら生きてきた。　いつも私のまわりを可愛い子犬のようにまわっている。　ちょこっと離れては、面白いネタを見つけてきてくれる。　コスプレがが大好き。　私を絶対に批判しない。　問題があっても、裏で対処してくれていた。

私は幸せの絶頂を続けていた。　私が死ぬまで、そうした生活ができると信じていた。　ところが、チサが突然に他界してしまった。

１　　チサの他界後

東京では、だれも「霊」の存在なんか信用していない。　沖縄では霊は普通の存在だ。　チサは東京で突然に他界した。　その時に、私は沖縄を楽しんでいた。

ニックに陥った。　チサを引き留めておくために、私は沖縄で、自分の霊感の封印を解いた。　東京での、チサの霊を逃がさないための私の霊的な動作を見て、私は、キチガイとかウソつき、の扱いをされた。

チサが他界した日、通夜の日、告別式の日、に、私が霊を呼び出し続けて、体力を使い切って死ぬ直前までになった。　でもチサの霊が体の中に入ってきてくれて、死なないで済んだ、そうした経験を書いています。

２　　チサの霊がどんどん遠くなっていく

他界した最初のころは、呼べばすぐに来たチサの霊も、徐々に、呼び出しに時間がかかり、チサが来るまでの時間もかかり、途中まで来たがUターンしたり、数分で消えてしまうことが頻発するようになった。　その１か月強の期間の状況をお話しします。

３　　霊能者との出会いと霊修行

チサの霊を呼び寄せることも難しくなり、引き留める方法もわからない。　必死に沖縄の霊能者を探した。　ひとりの有能な霊能者のユタを探し当てた。　でもそのユタの専門分野と違うので、「ミーサ（新仏：にいぼとけ）を見ることができる人を探しなさい」と言われた。

調査は私の専門分野だ。　いろいろなつてをたよって、「ミーサを見ることができる霊能者」（以下、OYさんと呼ぶ）を探し出すことができた。　そして、アドバイスをもらった。

４　私オリジナルの霊修行

この霊能者のOYさんは、観光霊能者ではなく、本物の霊能者だった。OYさんに基本的ないくつかのことを教わった。

　　　　霊の呼び出し方の基本

　　　　私の霊能力は１００点満点の５０点程度

　　　　修行すれば１００点になれそうだ

　　　　修行は、教わるものではなく、一人で実行するもの

私はキチガイ扱いされようと、詐欺扱いされようと、チサの霊と一緒に生活さえできれば、幸福だ。　しかも、今は世間と断絶した沖縄のマリーナに係留してあるヨットの中で生活している。　それで、安心して、修行を始めた。　

５　自分も霊能者になる　

身内の不幸にあって、悲しんでいるかたは、シャーマン（イタコとかユタ）の口寄せのような受け身ではなく、本来、人間が持っていた霊能力を取り戻して、自分自身が霊との交信をする、積極的な霊活動をすることもできます。

私の霊能者への道は、私独自のものです。　これを単純にまねすると、危険なことが起こるらしい。　霊能力を復活させたい人は、最初から、「まともな」、「本当の」霊能者からのアドバイスを受けることをお勧めします。

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「アキのメールマガジン」の「霊シリーズ」では、私の霊体験や霊修行の中では、気持ち良くないこと、恐ろしいこと、嬉しかったこと、全部伝えます。

霊０００－３　「霊シリーズ」　開始（３）

０８．１２．１８．

私は、こんな霊能者としての人生を送るとは考えてもいなかった。　何十年も昔に、私は私の霊感は完全に封じ込んでいたと信じていた。　５０歳の時のフランス転勤で「霊の嵐」に見舞われて、逃げまくってから、常に霊を感じるようになってしまった。　

でも、その後も単身別居生活をしていたので、霊に関しては周りに迷惑をかけることはなかった。　５７歳の時にも１年間フランス転勤ができた。　その時は、カトリックの修道院やイエスキリストが降臨したルルドのような聖地を歩き回った。　でも、なんら啓示は得られなかった。

帰国後、大学の同僚が、私の「妻なし生活」を憐れんで、私に人生を楽しむための調味料をいろいろと教えてくれた。　私は犯罪の巣窟という認識しかしていなかった「出会い系」の有効利用の方法も教えてくれた。　６１歳の６月頃、３８歳も年下のチサに出会った。

私の霊感は鋭い。　「あッ、この娘と一緒に成れれば幸せになれそうだ。」。　「この娘も、私と同じ種類の人間（霊能者）らしい。」。　それから１年と４カ月の間、ひたすら、チサが私を信用して、結婚してくれるように、わからないように、努力に努力を重ねた。

どういう努力かと言うと、チサの潜在的な能力を開花させてあげることだ。　まずは、味覚だ。　味覚に関しては、私は東洋大学一番だと感じている。　私を追い抜く可能性のある人は、総ゼミ長をした　鈴木綾乃　くらいしかいない。

チサはそれ以上だ。　チサには、おいしいものを嫌と言うほど食べさせて、味覚を開拓してあげた。　むちゃくちゃに、旅行の費用と食事代でお金を使った。でも、本当に楽しい生活だった。

次は、人生の目標を作り上げるようにする誘導だ。　チサは悪い男にだまされて、「二十歳」の女の娘には考えられないような多額の借金をサラ金に背負わされた。　夢も希望もない借金返済の人生だった。　この借金をなくせれば、チサは自由になれる。　で、それをやった。

さらに、これからは、国境のない世界になるから、チサに外国を体験させなければならない。　インドネシア、ベトナム、タイ、ラオス、など、とりあえずは、東南アジアに連れて行った。　あとは、私の世界一周に付き合えば、３０カ国以上の国で生活することができるはずだ。

ここからが老練なアキの戦略だ。　　チサは、２５歳までに結婚することが夢だった。　２５歳の誕生日の数日前に、意地悪く、「結婚相手は見つかったか？」と聞いた。　当然、私以外にいるわけはない。

「目の前に居るだろう。　僕、チサと一緒になりたいの。」　それがプロポーズの言葉だった。　チサの２５歳の誕生日の１０月４日には、即、入籍。　これでチサを捕まえた。

霊０００－４　　「霊シリーズ」　開始（４）　１年間だけの新婚生活

０８．１２．１８．

チサを入籍しても、住む場所はない。　とりあえずは、横須賀に係留しているヨットに通い妻になってもらった。　でも、桟橋の所有権を買い取った、静岡県の一流企業と言われているＳ社の管理者に、「社長が視察に来るので、あなたのような変な船が泊まっていると困る。すぐに出て行ってくれ。」と、そこを追い出された。　

Ｓ社の社長が来たら、「私の教え子たちも、お世話になっています。　よろしくお願いします。」と言うだけで、なんら問題はないはず。　シーマンシップが全く無いサラリーマン船長が自分の管理能力を社長に見せたいだけの意思決定でしょう。

この頭の悪い「森」と言う名前のＳ社の船長は、自分の伸びて行くチャンスを自ら捨てたようだ。　

沼津の母港に戻った。　そこでも、チサは通い妻だ。　これはいけないと思って、「伊豆半島」、「リゾートマンション」、「温泉大浴場付き」、という条件で物件を探したら、修善寺にあった。　すぐにそこを借りて、ようやく新居ができた。

すごく、楽しかった。　毎日、いつでも、何回でも、温泉に入れる。　自宅の風呂を洗う手間暇は全く無い。　伊豆半島全域が、車で１時間以内になる。

温泉、グルメ、景観、マリンスポーツ、ドライビング、クルージング、ダイビング、シュノーケリング、釣、潮干狩り、しいたけ、みかんなどの柑橘類、山菜、高足がに、わさび、猪肉、最高の牛乳、最高のソフトクリーム、おいしいうな重、活きアジのたたき、高級なビーフ、…………、正に、人生のレジャーと味覚の至福が味わえるところだ。　紀伊半島に比べても、勝るとも劣らない。

定年で退職した方へ：　東京の住宅なんて売り払って、伊豆という名前の「外国」に住む方が良い。　周りは日本人だらけで、何の苦労もない。　東京までは、熱海や三島から新幹線で１時間もかからない。

ある日、海況が良いので、突然、チサに相談もしないで、世界一周の第１段階の沖縄に行くことにした。　御前崎までは２日のクルーズで、しかも駿河湾内だから簡単。　御前崎マリーナで、知り合いのベテランのヨットマンの河野さんに同乗してもらて、沖縄に１か月かけて行った。

沖縄に着いた。　家内を呼び寄せた。　１週間くらい家内は船に居たが、自動車の免許を取るために、岡山県の合宿免許を売り物にしている教習所に行った。　毎日の数回のメール交換で、チサが運転ができないで、ノイローゼになっていることが分かった。

すぐに、岡山に行った。　本当に可愛い原因だった。　私の車はオートマのパジェロだ。　チサはパジェロを運転することになる。　オートマのシフトレバーをマニュアルミッションと感違えしていたチサは、なんと「マニュアルのコース」を受講していた。

マニュアルミッションでの、ギアの切り替え、ハーフクラッチ、は至難だ。　ここでチサはとん挫してしまった。　校長先生と話して、原因が分かったので、オートマのコースに切り替えてもらった。　それからは、元運動部のチサは、すべてを一発でクリアしていった。

この自動車学校は、岡山県の高梁（たかはし）自動車教習所と言うところだった。　すごく良いところなので、お子さんとかお孫さんが免許取得する時には、ここがお勧めです。

校長先生に、「平成２０年の夏に、歳の差夫婦のチサが教習を受けて、校長先生にお世話になった」森さんから紹介されました、と言えば、丁寧に扱ってもらえると思います。

１週間位い、教習所の近くのホテルに泊まり、チサの教習を、毎日、毎日、見ていました。　毎日、デートしていたような気がします。　

習が無い日には、都心に出かけて、プチ旅行を楽しみました。　倉敷にも行きました。　私は、もう大丈夫だなと思って、沖縄に帰った。　これがチサとの最後の生活だった。

サは実技の検定に一発でパスして、府中に戻った。　府中で最後の筆記試験を受ける２日前に、突然、他界してしまったのです。

チサは、翌日には、友達と会う約束になっていたのです。

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ここからが私の霊生活の始まりだったのです。

霊００１　家内のチサが霊に殺された

０８．１０．０４．

（１）　「霊の嵐」

チサは１０月４日に「霊の嵐」に殺された。　チサ程度のレベルの低い霊能力の持ち主なら高級な悪霊が取り付くはずはない。　大量の「低俗霊」に取りつかれて、びっくりして、ショックで死んだのだと思う。　細かい事はあとで説明する。

ご参考：　「霊の嵐」というのは、私オリジナルな言葉です。　無数の霊が取り付いたり取り付こうとしている状態を意味します。　私もかつて、そういう状態に何回もなりました。　何が何だかわからない。　夜が明けるまで我慢するしかない。　私の場合は、３日間も、昼夜ぶっ通しで取り付かれていたこともある。

チサの母方家系はに霊能力があるとのこと。　現に、チサのおばさんは霊能者だ。　チサにも潜在的な霊能力があったはずだ。

私の家系には霊能力は全く無いが、私は突然変異のように、潜在的な霊能力が付いていたようだ。　文明社会では、霊能力を使うと、ビジネスでも教育でも、化けもの扱いされて、生きていくことも困難だ。

都会では、霊能者はひっそりと生きている。　霊能力が認められているのは、宗教領域と芸術領域くらいだろう。　だから、私は霊感すら絶対に使わないように、封印してきた。　

（２）　霊能者

チサは突然死だったので、警察が介入してきて、司法解剖（検死）まで進んでしまった。　私が病院に到着する前だった。　検死には長い時間がかかった。　でも、検死を担当した医師の見解は、「全く分からない」だった。

チサの最期に立ち会った母親の話を聞くと、まさに１年くらい前の結婚式のあとの「霊の嵐」と同じ状況だった。

１年前の結婚式が終わった後に、浅草の「梵」という普茶料理のお店で食事会をした。　この店はチサが見つけ出した店で、本物だ。　ランチだって手抜きはない。　チサを知っている方は、供養のために、一度は食事に来てください。　

（３）　新婚初夜

それから、ホテルに帰ったが、チサの容体が急変して、歩けなくなってしまった。　結婚式を挙げる前にもそうしたことは何回もある。　その都度病院に行って治療を受けていた。　今回も医科歯科大学で点滴を受けて、一応の体力は出てきた。

病院の裏手にある私学共済のガーデンパレスに戻った。　「新婚初夜」どころではない。　すぐに、ベッドに寝かせて安静にさせた。

夜の２時ころ、いきなりチサがキツネツキとかトランスと言われる状態に陥った。　チサの細い体の筋肉ではありえないような行動が起きた。　過呼吸で、呼吸も出来なくなってきた。　直観的に、これは霊と関係していると判断した。

チサを抱きしめて、言葉と霊波で、チサに安心するように説明した。　「アキが守り切るから、安心して寝ても良いよ」。　チサはぐたっとして、眠りに入った。　チサの方はこれで対処できた。　いよいよ、無数の霊への対応だ。

霊の世界で一体、何が起こったのか。　医科歯科大学の方から無数の霊が部屋に入ってきて出ていく。　私がチサを守っているので、霊は取り付けないらしい。　４時間くらい、私は眠らずにチサを守り抜いた。

霊からの防御の方法も、このシリーズで説明します。

朝、チサに説明したら、少しは覚えていた。

こんな話をすると、作り話として一笑に付される。　そして、森はおかしくなったと言われる。　だから、仕事をしている時には、この種の話は一切していない。　

（４）　無意識の世界

人間の行動は、意識と無意識とでコントロールされている。　意識で使われている情報量と無意識で使われている情報量の比率は、ある人の説によると、１対1万だという。

だから、人間の行動は意識の典型である「理屈とか論理とか理論とか経験則」と言ったものでコントロールされている部分は少ない。　圧倒的に「感性、文化、感覚、家族意識、そして、霊感とか霊能力」、等に引きずられて行動していると考えた方が良いようだ。

学問の世界でも、少しはこのことが取り入れられてきた。　心理学とかマーケティングでも、すべての行動の動因は「好き・嫌い」だ、という考え方は、かなり認められている。　

そのうちに、マーケティング領域でも、消費者個人の嗜好で判断するよりも、一貫とした霊（家族の価値観など）をベースとしたセグメンテーション理論ができるかもしれない。　イスラムの世界など日本人には理解しにくいことも「霊」を通せば理解できるかもしれない。

霊００１－２　霊との交信の第１歩

（09.12.13.追記）
　　　本能だけでチサの霊を呼び出すなんて，できるわけがないと、ほとんどの人は思いますが、実はできるのです。　ただ、そういうことをするのはいけないことだ、危険なことだ、キチガイのすることだ、と、親や社会から教え込まれているからです。　さらに、「学び取った知識」の方が「生来の本能」よりも正しく、重要で、価値あるもの、と思い込んでいる文明人しか居なくなってしまったのかもしれません。
　　　人間が生まれる前から、一人一人に宿霊（しゅくれい）という名の霊が宿っています。　この宿霊はいつも眠りこけていますが、宿霊が働き出せば霊能力が使えるのです。　私はそんな事も知らないで、本能の命じるままにチサの霊を探し始めたのです。

０８．１０．０４．

（１）　チサは霊能力を開花させていた

そんなことが１年前に起こった。　今回のチサを他界させた現象も全く同じパターンだった。　私と一緒の時だったら、守り抜くことができたはずだ。　チサは霊能を持っている家系であることは、母親自身も知っている。　それをチサに教えておけなかったようだ。

私も、結婚式の後の「霊の嵐」は私に向かってきたと思い込んでいた。　それで、チサに怖い思いをさせてしまって、申し訳ないとは感じていた。　そういう意味では、霊感をもつ人間としては失格だ。

事態はそんな簡単なレベルではなかった。　チサは、「少しだけ顕在化した霊能力を持っていた私」と１年以上、一緒に泊まり込みのデートをしていたので、無意識のうちに（霊というのは無意識下の事象です）霊能力を開眼させてしまったようです。

その証拠は沢山あるが、科学的な客観性や再現性は全く無いので、現代人には理解できないと思う。

（２）　霊感だけでチサを探し出す

でも、チサが他界したんだから、チサの霊と交信して、チサに安心してもらうことが第１に必要になる。　チサが輪廻する時まで、もしくは、私が死ぬまでチサと霊生活を共にしようと決意した。　仕事を辞めた人間だから、社会も現代人も、何も恐ろしいものはない。　４０年以上にわたって封印してきた霊感を解いた。

遺体が警察から返された。　遺体を安置し、私が通夜するためのお寺に移動した。　夜遅くから、夜の１１時くらいまでの２時間位の間、チサに霊感だけで呼びかけ続けた。　いかんせん、４０年以上も封印していたので、私の霊感は錆びついていた。　わずかに、３つ位の霊が反応した。　その中にチサは居るはずだ。　チサの頭のむいている方向の天井の角あたりに霊は居た。

このように、霊を感じることは出来る。　それ以上のことは全く出来ない。　霊を呼び寄せたり、霊に話しかけたり、霊の話を聞いたり、霊を見る、と言ったことは全くできない。　出来るのは、霊を感じることだけだ。

夜中に、チサの両親が来た。　そうした霊的行為の体力的限界に来ていたので、霊を呼び出す作業は中止した。　そして、霊感の封印を解いて、チサとの交信ができたようだと話した。　両親は喜ぶだろうと思っていたが、アキは気が違ったと位に思ったようだ

体を失ったチサの霊がウロウロしているのは、遺体の斜め上だ。　その場所に布団を敷いて、いつものように一緒に寝た。　私は遺体の横に寝るなんて、恐ろしいことだと、これまでは思い込んでいた。　でも、最愛のチサの遺体は愛しいだけで、恐ろしさなんて全く無い。　真夜中に、何回も目を覚ましては、チサの霊を探し、チサが安心するように話しかけていた。　チサが他界した日は、これでお終い。

チサの死の前後

初七日まで

２１日まで

１ヶ月まで

４０日まで